概要
記録が嘘を吐く時、供養が証拠になる。
蒸気と量子の霧が混ざる帝都。地下に眠る国家施設「硝子(ガラス)の録魂室」は、死者の“魂ログ”を再生し、裁判でさえ絶対証拠として扱われる――はずだった。口寄せ師〈デジタ・イタコ〉の蓮見は、巡査・佐藤に請われ、電脳研究者・白河博士殺害事件へ踏み込む。容疑者は教え子の九条。義眼アーカイブは刃の軌跡まで克明に映し、脳ログも“怒り”ではなく奇妙なスパイクを刻む。完璧すぎる記録が、九条を犯人に仕立てていく。国家は事件を「安全な結論」で封印したい。九条には極刑の期限が迫り、同時に、石灰化症〈ニューラル・スケール〉で死へ向かう娘・ひかりの残り時間も削れていく。恩師に助けを求めた夜から、父の世界は止まった。医師・伊庭律子と義体助手・小春は、歩行・筋電の最適化に紛れた外部オーバーライド、録魂室に残る“音”の痕跡
いつも応援ありがとうございます!