概要
「人は、物語によって制御できる」
小説家・篠原透は、長年の研究の末に、読者の思考と行動を意図した方向へ誘導する『完全物語理論』を完成させた。 感動も、決意も、倫理観ですら、あらかじめ設計された「構造」の産物でしかない。
自らの理論が持つ恐るべき加害性に気づいた篠原は、肥大し続ける罪悪感に耐えかね、ある「禁忌」に手を染める。
それは、自分自身の作家としての自我を破壊し、二度と筆を握れなくするための物語――『筆を折らせる物語』を書くことだった。
書き終えたとき、篠原は「自ら」筆を折るのか。 あるいは、それすらも「誰か」が仕組んだ物語の結末に過ぎないのか。
「物語」に魂を売った男が辿り着く、自己言及(メタ)の果ての黙示録。
自らの理論が持つ恐るべき加害性に気づいた篠原は、肥大し続ける罪悪感に耐えかね、ある「禁忌」に手を染める。
それは、自分自身の作家としての自我を破壊し、二度と筆を握れなくするための物語――『筆を折らせる物語』を書くことだった。
書き終えたとき、篠原は「自ら」筆を折るのか。 あるいは、それすらも「誰か」が仕組んだ物語の結末に過ぎないのか。
「物語」に魂を売った男が辿り着く、自己言及(メタ)の果ての黙示録。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!誰もが「物語」の主人公である。
研究の果てに見つけ出したのは、物語によって人を自由に誘導出来るパンドラの箱だった。
未曾有の恐怖に駆られた男は、徹底的な封印を決意する。
それは文学的自殺行為――筆を折るを誘発させる物語を読むことだった。
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メタとは劇薬である。
なぜなら、メタの存在は、メタのメタを作り出し、メタのメタのメタを作り出すからだ。
物語⋯⋯文脈もまた、メタのひとつである。ひとつひとつは固有だったイベント達に意義を持たせ、ある方向に進ませるのだから。
このメタの認知は、人間の高度な解釈能力によって実現しているわけだが、それはあっという間に地上から大気圏外にまで視野を引き上げてしまう恐…続きを読む