概要
___これは咲き乱れる牡丹の花のような恋。
「ちょっと、聞いて。私この前偶然見ちゃったの。『牡丹の君』」
「え、そうなの?!どんなだった?」
「噂通りの容姿端麗。思わず見惚れちゃった。」
「1度でいいから、従者になってみたいわ。そして、そこから禁断の…ふふ。」
道端で娘達が世間話に花を咲かせている。『牡丹の君』とは、この広大で活気溢れる九条領を納める九条家の息子、九条紫苑(くじょう しおん)の事だ。『牡丹の君』と呼ばれる由縁は、彼が牡丹の簪を常につけているからだ。容姿端麗かつ屋敷の外に1歩も出てこないというミステリアスな生態も相まって街の娘達から人気があった。
「ふふ…、妄想だけに留めておいた方がいいわよ」
娘達の世間話に別の娘が割って入って続ける。
「心は雪のように冷たい人だから。」
この娘は、かつて『牡丹の君』の従
「え、そうなの?!どんなだった?」
「噂通りの容姿端麗。思わず見惚れちゃった。」
「1度でいいから、従者になってみたいわ。そして、そこから禁断の…ふふ。」
道端で娘達が世間話に花を咲かせている。『牡丹の君』とは、この広大で活気溢れる九条領を納める九条家の息子、九条紫苑(くじょう しおん)の事だ。『牡丹の君』と呼ばれる由縁は、彼が牡丹の簪を常につけているからだ。容姿端麗かつ屋敷の外に1歩も出てこないというミステリアスな生態も相まって街の娘達から人気があった。
「ふふ…、妄想だけに留めておいた方がいいわよ」
娘達の世間話に別の娘が割って入って続ける。
「心は雪のように冷たい人だから。」
この娘は、かつて『牡丹の君』の従