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概要
見えないはずの渦が、世界より先に壊れていく。
最初におかしくなったのは、
音楽室の床だった。
少し沈んでいるだけに見えた。
誰も気にしなかった。
次の日、
理科室の器具が途中で消えていた。
図工室の棚の半分が欠けていた。
そして三日目、
音楽室そのものが“なかった”。
破壊音も、爆発もない。
ただ、白い空間が教室の奥に広がっていた。
異変はゆっくりと広がり、
ある日、二年三組が半分消えた。
それでも学校は続いた。
先生は「平気よ」と笑った。
教育委員会は「異常なし」と言った。
警察は「事件性はない」と帰った。
そのころ、
一部の子どもだけが“渦”を見ていた。
黒く濁り、
揺れ、
空間の端を食べるように広がる渦。
渦が見える子どもと、
見えない大人。
渦が見える親は、
授業参観の日にすべてを理解する。
──世界は、本
音楽室の床だった。
少し沈んでいるだけに見えた。
誰も気にしなかった。
次の日、
理科室の器具が途中で消えていた。
図工室の棚の半分が欠けていた。
そして三日目、
音楽室そのものが“なかった”。
破壊音も、爆発もない。
ただ、白い空間が教室の奥に広がっていた。
異変はゆっくりと広がり、
ある日、二年三組が半分消えた。
それでも学校は続いた。
先生は「平気よ」と笑った。
教育委員会は「異常なし」と言った。
警察は「事件性はない」と帰った。
そのころ、
一部の子どもだけが“渦”を見ていた。
黒く濁り、
揺れ、
空間の端を食べるように広がる渦。
渦が見える子どもと、
見えない大人。
渦が見える親は、
授業参観の日にすべてを理解する。
──世界は、本
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