夢見心地、夢心地

その顔は、どんな顔をしていたのか。拉げていたか、三日月か。目は、口は、耳は、覚えていない。けれど思い出そうとする。なんだか夢を見ていたような、夢を見ているような、そんな気持ちになる。温度と色が温かく冷たい。黄昏と、包丁の温度感。生と、死の混ざり合う場所。

夢心地に沈む、そんな小説である。