完成度が高すぎて、これはもう読むタイプの映画だという印象でした。
- ★★★ Excellent!!!
まさに、プロの脚本家レベルで計算し尽くされた、圧巻の長編モキュメンタリーホラーです。
驚いたのは、文章でありながらカメラの揺れやノイズ、光の揺らぎまで「映像」として脳内に再生される筆致です。タカ、レン、工藤と視点が重なる三層構造によって、民俗学・軍事的リアリティを伴った怪異がじわじわと現実を侵食してくる感覚は、名作ホラー映画を彷彿とさせます。
特に「音」の演出と、読者を物語の外側へ引きずり込むラストの締め方は秀逸の一言。安珠あんこさんの新たな代表作になると確信する、物語の引力に満ちた傑作でした。
このすばらしい恐怖体験を共有できたことに、心から感謝します。