山あいを走る最終バス、その先に待つのは、思い出か、真実か。

これは、日常の延長にふと現れる“非日常”を巧みに描いた、幻想的で切なさの残る珠玉の短編だと感じました。

物語の魅力は、あえて明確な答えを提示しない点にあります。あのバスはいったい何だったのか、主人公は本当に乗っていたのか、父親はなぜ現れたのか――すべてが夢だったのか、それとも……。読む者の想像に委ねられた余韻が、物語をより深く心に刻みつけます。

静かに、けれど確かに心を揺さぶられる、とても素敵なホラー作品でした。

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