飯テロとラブコメの融合

 失恋と二日酔いから始まる最悪の朝が、気づけば最高の恋の入口に変わっていく軽やかなラブコメ。自信のなさや照れを隠しきれないカオルの独白が等身大で共感を誘い、ケイの人懐こさと包容力がやさしく物語を包む。揚げ出し豆腐や卵焼きの丁寧な描写は胃袋だけでなく心まで満たし、甘すぎない距離感が心地いい。会話のテンポも良く、照れと本音が交差する瞬間に思わず頬が緩む。短編ながら読後の満足感が高く、誰かにご飯を作りたくなる一作。

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