ばすでの祝祭
雨籠もり
ばすでの祝祭
序列最下位の女を捨てたらニュースになった。そのうえ顔の不細工なマネージャーから、一方的に活動休止の旨を告げられた。仕方なくだらだらと家路につくと、公園近くで待ち伏せしていたらしい男に殴られた。
昔から、「お前は光だ」と言われて育った。
別段、それを疑ったこともなかった。幼い頃から、運動も勉強もさほど身を入れずともこなすことができた。友人も多いほうだった。小二の頃から交際相手が二人以下だったこともない。人望も厚かったし、警戒を解いて信頼を勝ち取る術も心得ていた。
中二の頃、高三の女を妊娠させた。女は俺を守ると言って反対を押し切って出産し、高卒で駅前のデパートに就職した。高校を卒業したら結婚しよう、幸せそうに女は言ったが、その二か月後に俺はその女を捨てて都内の高校に進学した。
子供の名前は今でも知らない。
女からの愛というものは、いつでも金を引き出せるATMのようなものだ。そのことをよく分かっている友人とよくつるんだ。どれだけ煌びやかな意匠や高級なアクセサリーで着飾っていても、俺を前にすればみな一様に肉の塊でしかなかった。
光である俺は光であり続ける必要があるとずっと考えていた。その方法を考えたとき、最初に思いついたのがアイドルだった。アイドルというのは偶像という意味で、神仏崇拝の仲介者でもある。バックについているのが神仏なのだとすれば、その後光は俺の光ということにもなるだろう。
人生で初めての履歴書は、そのとき付き合っていた七人目の女に作らせた。事務職だった七人目は淡々と俺の履歴書を創り上げ、俺はすんなりと一次審査に合格し、そのままストレートでセンターを勝ち取った。
勝ち取った――とは言ったものの。
別段、何かの努力をしたというわけでもない。
運動神経は昔からいいほうだった。ダンスだって簡単だ。特別な技術は何も要らない。時間をかければいいだけで、そのうえ俺は物覚えもよかった。俺の所属したアイドルグループは瞬く間に全国区へと発展した。オリコンチャートを席捲して紅白にも出た。
それなのに。
「……目、覚めたか」
しゃがれた声が俺の肩を叩いた。
ぼやけた視界が段々と正常性を取り戻していく。
どうやら身体は縛られているらしい。手首と足首に結束バンドの感触がある。プラスチックのひもみたいなやつのことだ。
さて、厄介なことになった。ここはどこだろうか。
コンクリートの床と天井がしばらく続いている広い空間に俺はいる。
口のなかには砂利のような感覚があって、反射的にその場に吐き出すと、そこに血が混じっていた。
殴られたことを思い出す。
「……あのう」
俺は視線を手繰り、どうにか目前、椅子に逆向きに座っている男にピントを合わせる。
「どうして僕は、こんな目に遭っているんでしょうか?」
背中から吹き抜けてくる風が涼しくて痛い。
どうやら気絶したのちも手ひどくやられたようだった。
俺はどうにか呼吸を整えて、男の返答を待つことにする。
心当たりは無数にあるが、無数にあるせいでどれがどれだか分からない。
相手が男であることを踏まえれば、寝取った女の元鞘だろうか。
お前を捨てたのは俺ではなく女だというのに、こういうタイプはなぜか俺のことを恨む。
「うーん……」
対して、男は少し悩むような素振りをしてみせた。
何から始めるのが正解なのか、自分でも上手く把握できていないといった様子。
なんだよ、と俺は拍子抜けのような気持ちになる。
まさか行き当たりばったりで襲撃したわけでもなかろうに。
「ここはな」と、男は唐突に始める。
「昔、とあるホテルだったんだ。それなりに繁盛してるところでな。旅行客はみんなここを利用したし、地元の客だってたまには来ることがあった。地下でやってる温泉がいいところでな。そこでゆっくり湯舟につかるために、色んな客が来たもんだよ」
地下で温泉をやっている。
その言葉を聞いて、はて、と俺は考え直す。
都心にそんなホテルがあっただろうか。それに、地元の客? 東京の人間を「地元」とはあまり呼ばないだろう。ここはひょっとすると、東京ではないのかもしれない。
東京ではないとしたら、どこだ。
いくつかの想像が脳裏を駆け巡る。
けれど、どれもこれもどうにも役に立ちそうにない。まるでどれのことだか分からない。
それほどまでに恨みを重ねてきたということなのだろうか。
いや、この際そんなことはどうでもいい。
どうしてこの男は早く本題に入らないのだろう、それが一番の気がかりだった。
「けどさ」と、男は再び語り始める。
「ここのホテル、廃業しちゃったんだ。なんでかわかる?」
「さあ……? 経営不振とか、ですか?」
あくまで態度を大きくせず、伺うように質問を重ねる。
「もえたんだよ」
男は答える。
「燃えた……火災ですか」
「そう。火事でね。全部燃えちゃって、お客さんも七人死んじゃった。それが原因で裁判にもなってね。オーナーはそこのとこで焼身自殺さ」
そういって男は、空間の端の方を指さした。どこのことだかよくわからない。首をかしげると、それを真似るように、男も同じぐらいの角度で首を傾げた。
「そりゃ災難でしたね」
「そうだよ。災難だった。それでいて凄惨だった。焼け焦げた人間の匂いって嗅いだことある? このホテルのオーナーさん、本当にいい人だったんだね。そんな最後を迎えたのに、ここには彼の意識は残っていない。けれどね、君は覚えておいたほうがいいよ。自殺した人の魂って、ずっとそこに残留し続けるものだから」
「残留」
馬鹿みたいにオウム返しでつぶやくと。
「そう、残留。オーナーさん、またそこでジタバタ燃えてるから」
俺は思わず、男の指先をもう一度追った。
けれどそこにはやはりコンクリートが広がっているだけで、別に何がどうということも無かった。
ハッタリを言って怖がらせようとしているのだろうか、まったく子供じみた手段だ。
鼻で笑おうと、無意識に息を吸い込んだところで。
「でもね、問題なのってそこじゃないんだよ」
男は真面目そうなトーンでそう続けた。
「問題」
今度は意図的にオウム返しをする。相手をイラつかせるために。
「そうだよ、問題だ」
けれど男は意にも介さず、わがままな子供に言って聞かせるようにそう言葉を繰り返した。
「その火災がね、起きたのがちょうど六年前ぐらいなんだよ。君がアイドルとしてデビューしたぐらいの年かな。それで一気に閉業しちゃって、もうこのホテルって更地も同然になっちゃったんだけどさ。それと同時に、なんか心霊スポットになっちゃったんだよね」
子供の幽霊が出るって。
「子供の幽霊ですか」
「うん。年齢は分かんないんだけどね。その子供が、コンクリートの空間をバタバタ歩き回ったりさ、するわけだよ。で、そういうのを面白がって、バカな大学生とかが来るんだけどさ。まあそういうのって大体は、話を盛りたがるおっさんだったり、虚勢張ってる男が話をでかくしてんだけど、このホテルに限っては、どうやらそういうわけでもないらしいんだ」
そういって男は、初めて天井を指さした。
「そこにさ、丸い形の焦げ跡があるだろ」
俺はぐっと、男の言う通りに天井を見上げる。確かにそこには、丸っこい形の焦げ跡があった。なんだあれは、とぼーっと見上げていると。
「あれね、最近の焦げ跡なんだよ」
男はそう、淡々と言った。
「毎年毎年、この時期になると焦げ始めるの。んで、何かしらが燃えちゃうんだよね。たまたまそこにあったぬいぐるみとか、あるいは風に舞い込んで来た枯れ葉とかさ。そういうのが燃えてボヤ騒ぎになっちゃうの」
男はそこで、ガタリと立ち上がった。
そのまま、俺のほうへゆらゆらと歩き始める。
どうやら右足に障害があるらしい。右足をズルズル引きずっている。
男はさも気だるそうに続ける。
「ここね、君は知らないだろうけど、消防車が来たことも一度や二度じゃないんだよ。管理人さんもずっと困ってるの。ただでさえこういう物件の管理って面倒くさいのにさ。毎年毎年こういうことが起きちゃたまったもんじゃない。その辺は分かるでしょ?」
俺はなんとなく頷いてみる。実際のところはどうだか分からない。
「そこでね」
男は俺の目の前にまで来て、俺の耳元にささやくようにして言った。
「俺みたいな、剥がし屋の出番ってわけ」
「剥がし屋……剥がすんですか? 何を?」
「変なのを。ね」
男は言って、ポケットの中から何かをこそこそと取り出すと、「あった」と短く言って大きく振り上げ、それ俺の太ももに叩き付けた。
いや――叩き付けた、というのは正確な表現ではない。
正しくは、突き刺した。
釘を突き刺した。
「ぐっ……」
「はいはい、叫ばない叫ばなーい。リラックスリラックス、段々慣れてくるからさ」
言って、男は俺の口を乱暴に塞ぐ。
煙草臭い手が、金を積まれても誰にも触らせなかった俺の顔を強引に鷲掴み、無理やりに口を閉じさせる。
絶叫が喉の奥で閉じ込められて、唾液が代わりにダラダラと漏れる。
唾液の次に溢れてきたのは嗚咽だった。
激痛だけじゃない。
釘からは何かしらの毒か、あるいは薬のようなものが漏れているようで、俺の意識は段々と混濁を開始していた。
本能的にこれはまずいと感じる。けど抵抗のしようもない。
相手は自分よりも何倍も体の大きい男なのだ。抵抗したところで意味がない。
そう理屈では分かっていても、身体は拒絶反応を示していた。
とっさに男の指を噛む。男は「おっと」とおどけるように言って、「やっぱだめだったかあ」と失敗を隠すように微笑んだ。
「なんなんだよ、お前……」俺はまだ苦しい身体を無理やりに動かしながら。
「さっきの話と俺とかどう繋がるんだよ、そこ説明しないと意味がないだろうが」
「ああ、そっかそっか」
男は照れ笑いのような表情のまま、もう一度ポケットの中に指を突っ込んで。
「いやあ、普通の人間ってさ、この辺で許しを乞いはじめるから、説明が省けて楽なんだけど……やっぱりきみってはずれだね。どこから外れている」
ま、子供に呪われるようなやつだから仕方ないか。
男は投げやりな風にそう言って、今度は何の予備動作もなく、別の釘を俺の脇腹に突き刺した。
一瞬の違和感と溢れ出す激痛。
ぐふう、と呼吸が漏れて、思わず叫びそうになるところで、「はいはい、ストップ、ストップねー」と優男みたいな笑顔でまた俺の口を塞ごうとする。
激痛から逃れようとするついでに、俺はブンブンブンと首を振って。
「だからっ! 誰なんだよ、なんで俺がターゲットなんだよ! 金ならいくらでも払うし、問題解決したいっていうならいくらでも協力するけどさあ! 子供とか家事とか幽霊とか、全然わかんねえって!」
「君がわかる必要って、実は全然ないんだけどね」
男は少し笑いながら、ついでのように釘をもう一本、俺のへその下に刺した。
激痛はすでに激痛なので、今度は反応してやる余裕さえない。
けれど、まさかここまで露骨に暴力に頼る人間だとは、思わなかった。
俺に復讐を試みる人間は大抵、最初は会話で俺の事を言い負かそうとする。
俺は負けたふりをしてやる。
悔いているふりをしてやる。
そして今は真人間で、多くの人を幸せにするために努力していると嘘をついてやる。
そうすれば大抵の人間は納得する。
自分をここまでどん底に陥れた相手が、いまでは世間から認められた最高の光であるという現実を、どうにか咀嚼できるようになる。
けれどこいつの場合は違う。
きっと、最初から俺のことなど、恨んでも憎んでもいないのだろう。
だからこそ、気になる。
「なんで、その話の流れで俺が出てくるんだよ」
「きみ、昔、色んな女のひとを捨ててきたよね。お腹に、きみの赤ちゃんを抱えたままの女の子をさ。まあ別に、きみくらいの悪事を働いてきた人間なんてごまんといるし、きみ以上に悪いひとなんてめちゃくちゃいっぱいいるんだけどさ。呪われちゃったものはしょうがないからさ。そういうのは、僕らが剥がしてやらなきゃいけないわけ」
男は淡々と言いながら、今度はトレンチコートの内ポケットから三本の首を取り出して。
「でもさ。剥がそうったって、何から剥がせばいいのかとか、赤の他人である僕らは一々判別できないよね。何が原因とか、誰が誰のことをとか、そういうことはあんまり見分けがつかないんだ。――このホテルで昔起きた火災。そこで死んじゃった七人ってさ」
実は七人とも、子供なんだよね。
「というかその子たちって、火災を原因に亡くなっちゃったってわけじゃ、実はないんだよね。本当のところは、事実関係がまるっきり逆。その子たちが火災でなくなっちゃったわけじゃなくて、亡くなった子供たちが火災の原因だったんだ。
火葬しようとしたんだよ、きみの元カノさんたち」
もう既にこと切れて、動かなくなっちゃった自分の子供を。
地下の浴槽に沈めて殺した自分たちの子供を。
ガソリンにつけて、火種にして、ホテルごと全部燃やしたんだ。
「…………はあ……?」
俺は思わず絶句する。
知るか、そんなこと。俺には関係ない。
確かに俺は何人もの女を捨ててきたけれど、どいつもこいつも、俺には似合わない女だったじゃないか。
合わなくなったシャツは捨てるだろう。あれと同じことだ。
それに、子供を殺したのは、話によれば女たちなのだろう?
それなのにどうして俺が呪われる。
意味がわからない。
道理が通らない。理屈が見つからない。
「でもさ、悪いんだけど」男はもう一本、もう一本と釘を刺しながら続ける。
「道理とか理屈とか意味とか、そういう次元の話じゃないんだよね、これ。そういう次元の話じゃないから、僕みたいなのが来てるんだよ」
「次元……」
「子供ってほら、正直じゃん? やっぱりさ、自分のことを死ぬまで愛してくれた母親よりも、自分のことを早々に捨てちゃった父親のことを恨むんだよ」
しょうがないよね、と。
男は言いながら、また釘を深々と俺に突き刺す。まるでどこかに磔にするみたいに。
「ああ、そうそう。さっき見せた天井の丸い焼け焦げの事だけどさ。あれ多分、誕生日ケーキのろうそくの焦げ跡だと思うんだ」
男は歌うように続ける。
「あのサイズで、円形で、あんな感じで焦げ跡がつくものって、他には思いつかないからさ。つまり、そのボヤが続くってことは、あの誕生日ケーキをプレゼントされた子供が君のことを呪ってると思うんだよね。でもあんな感じで、焼け焦げた痕って見分けがつかないから」
「だから……だから、全部試そうってのか」
「きみが死ぬのが早いか、呪いが解けるのが早いか、だよ。さ、もうちょっとだけがんばってみよう。ひょっとしたら、きみが生き残る可能性もあるかもしれない」
言って、男は釘の先端を俺の左腕にあてがう。
「ハッピーバースデー。おめでとう、■■■■くん」
歌うように、男は俺の左腕に釘を差し込む。
俺は頭のなかで、自分の担当している曲のことを思い浮かべる。大丈夫、大丈夫。俺は光だ。だからこんなものは痛くも痒くもない。俺は光だ。今にこの痛みも、俺の光に包まれっ
***
グリーンダカラのペットボトルを持って廃ホテルに入ると、累さんはすでにすべての業務を終えてしまったようだった。
まったくもって、何度見ても慣れない光景である。身体中に突き刺さった釘が痛々しい。
私の足音に気付いたようで、累さんは私のほうを振り返る。
「よう、レイちゃーん。ダカラ買ってきてくれた?」
糸目になって飄々と問う累さんに、私はほい、とダカラを投げた。「うわっと」と慌ててキャッチする。累さんの動体視力の弱さは相変わらずだった。
「しかし、今回はアイドルですかあ」
ほとんど虫の息になっている男のほうへ私は歩み寄る。累さんはダカラを呑みながら、「意外と威勢のいい兄ちゃんだったよ」と嗤った。
「匂わせるような話しても全然乗ってこないからさ、子供のことまで話しちゃったよ。火が付くまでが長かった」
「そんなこと言って」私は腰に手をついて、はあと強く溜息をつく。
「どうせまた剥がし屋とか、そういう嘘ついて落としたんでしょう? 罪悪感を持たせるためとか、そういうことのために」
「教典にそうあるもんだからさあ、しょうがないじゃん」
やや不服そうに累さんはそう呟く。
一年に一度、今日は祝宴の期日だった。憎悪を似て献上することで、私たち会員は、『ばきょうど』の力を継続して借りることができる。これはいわば、他人の金でサブスクリプションに入っているようなものなのだ。
このホテルに、火災の事実などない。
オーナーは老人で今も生きている。廃業したのは、バブル崩壊を契機にした経営不振で、取り壊す金もないからそのままにしているだけだ。
心霊スポットになっているという話は事実だが、監視カメラを取り付けて、侵入してきた馬鹿を捕まえて示談金をせびっているのは他でもない累さんである。
この男が捨てた母子にしても、どこかでどうにか暮らしていることだろう。
不幸になった者もいるだろうが、そんなことで人間は死んでしまったりしない。
確認できているだけでも、再婚した者もいれば、シングルマザーのまま養い続けている者もいる。
男のマネージャーはよほど敏腕だったようで、そういった女性にはこっそりと養育費を、口止め料として支払い続けているようだった。男のただれた性事情がここまで秘匿されていたことには、どうやらその辺りにからくりがあるらしい。
誰でも、自分が加害者だと信じたがる。
この男だけが、自分のことを頂点にいると思い込んでいた。
自分自身のことを光だと思い込み続けていた。
だが結局のところ、その虚栄心を利用され、今では立派なキャンドルになってしまっている。
無様に。騙されたことにさえ気づかず。
「レイちゃん、セッティングできたよー」
累さんが私のことを呼ぶ。
振り返るとそこには、累さんと、ひゅーひゅーと呼吸を繰り返す男の姿があった。男に突き刺さった釘の平になった頭には、それぞれキャンドルが立てられていて。それはまるで、バースデーケーキに立てた蝋燭のようにも見えた。
「ハッピーバースデーって感じですね」
「バカ、何言ってんのさ、レイちゃん。これはちゃんとした捧げものだよ」
累さんはそう言いながら、さらさらと半紙に祝詞を書き込んでいく。一枚描いたたびにキャンドルの先端、小さな炎に照らす。不思議なことに、半紙はそこで画鋲に留められたように停止して、燃えただれるがままになる。
すべてのキャンドルに半紙を取り付け終えた累さんは、「さ、これでおしまい」と、大きくその場で手を広げた。そしてパン、と柏手を打つ。――途端、天井から墨汁に浸したみたいな手が生えてくると、男のことを優しく包み込んで掬い上げた。
そのままぬるりと持ち上がった男の身体は、天井の黒い沼のようになった部分に飲み込まれて。
そうして天井には、丸い形の焦げ跡だけが残った。
ばすでの祝祭 雨籠もり @gingithune
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