面白かった。けど忖度はしない。ガチレビューを書く
- ★ Good!
指つめ法 指無し党のネーミングセンス。間抜けな響きなのにやくざ的な暴力感と怖さがあってとてもよかった。
あと語りのテンポと密度の高さ。淡々としている文章なのに淡々とした物語じゃないのは
「キャベツ酒は無料にせよという触れが出されて国民は熱狂し、酒屋は号泣した。」 「優勝者は平凡な顔立ちで、彼はイケメンだった。」
こういったシンプルな一文でオチとリズムが感じられる。これは意図して書いてるような気がする。神リズム
個人的には 豚王の名前がラベルとしての機能になっているような気がした。それに付随し、これらの物語は豚=愚かな独裁者 的な手垢のついた比喩のもとに進行しているところが惜しいと思ってしまった。
私なら構造を変更し、まあ例えば
「生まれた→即位した→死んだ」という退屈な伝記形式をやめ、家畜のサイクルになぞらえた構成にする。そして肥育期 太れることが価値 交配期 娘狩り 出荷(屠殺)暗殺や反乱ではなく、豚王自身が「食べられる」あるいは「解体される」ことへの恐怖や、逆説的な喜びを描く。 かなーって感じ でした。
要は今の構成だと 豚の皮をかぶった人間 の比喩 になっているので ありきたりな構成になっているような気はした
恐らく円城塔賞へのリベンジも兼ねているという前提で書いてます。なのでできればもう一作書いてみてほしいなと思った。前回のペンギン先生の講義もとても素晴らしかった。てゆーかほかの作品も面白いし。なので円城塔を攻略するためだけの作品。生意気かもしれませんが見てみたいです。