ノンケの私がBL同人誌を初めて読んだ時の話

桜森よなが

ずっと未知のままでいたかった(泣)

 どうも、桜森よながです。

 これは私がまだ小学生の時の話です。

 たしか小学二年くらいかな?


 あ、それを語る前に、言っておきたいことが。

 私、たまに女性だと思われていそうなコメントをもらうことがあるんですが、男性です。

 なんで女性だと思われるんでしょうね?

 女性主人公の作品をけっこう書いているから?

 もしかしてペンネームが女性っぽい?

 一人称を俺とかにした方がいいのかな……。

 リアルの友達とかと喋るときは一人称が俺なんですけどね。

 

 まあいいやそのことは。

 というわけで、私が男性であることを踏まえた上で、これからの話を聞いてください。


 私は物心ついたころからアニメとか漫画とかゲームにたくさん囲まれた生活を送っていました。

 家の本棚には少年漫画や少女漫画がずらりっと入ってましたね。

 プレステとか64とかゲームキューブやゲームボーイカラーとかゲームボーイアドバンスなどのゲーム機も豊富にありました。

 そんな家で育ったので、気づいた時には、私はゲームやったりマンガ読んだりアニメ観たりしまくってました。


 なんでそんなに二次元系の物が家に溢れていたかというと、母と姉がオタクだったからですね。


 小さいころからゲームやったりアニメ見たりマンガ読んだりする母と姉を見ていたので、自然と自分もそういうふうになっていったんです。


 あと叔母もオタクだったので、アニメイトとかまんだらけとかに私は小学校低学年のころから、この三人によく連れてかれていました。


 今思うと、けっこう異常な家族だったような気がします(笑)

 つまるところ、私は小さいころからオタクの英才教育を受けてきたわけですね。

 いや、もちろんそんなのなんの自慢にもなりませんが(笑)

 どうせなら音楽とかスポーツの英才教育を受けたかったなぁ。


 オタク知識を学校とかでひけらかしても、「うわ、きも」てなるだけですし。

 私が中学生くらいの頃まではまだオタクは世間ですごくキモい存在って感じだったんで。

 いや、今でもそうかもしれませんが、その時はもっと気持ち悪がられる存在だったんですよ。

 こういう話をすると、私が今何歳くらいかがバレちゃいそうですね……べつにいいですけど。


 それで、まぁちょっと(?)異常な家族だったけど、べつに母も姉も叔母も普通にゲームとか漫画とかアニメが好きなオタクというだけならよかったんですけどね……。

 私の母と姉と叔母は腐っていたんですよ。ええ、腐女子だったんです、やつら。


 しかも、やつら、まだ小学校低学年だった私をまんだらけの薄い本とかが置いてあるような所に普通に連れ回していたんですよ!? やばくないですか!?

 まぁ、でもそういう本の表紙を見ても知識の浅かった私は、特に何とも思わなかったんですけどね。


 ただね、やつら、自宅のリビングの本棚にも置き始めたんですよ、そういう本を。

 そして私が小学二年生のある日、ついにとんでもないことが起こってしまいます。

 その日、私は未知の世界へ足を踏み入れることになりました……。


 リビングに置かれていた本棚にね、ナ〇トとサ〇ケの絵が描かれた薄い本があったんです。ええ某人気漫画のキャラです、この二人は。

 なんかね、ちょっと絵が違うような気はしていたんですよ。

 でも、当時の純粋だった私はそれがオリジナルの某漫画だと思い、手に取ってその本を開いてしまいました。


 そして悲劇が起きる――――


「う、うわあああ、なんだこれぇええええっ、サ〇ケが、サ〇ケがぁあああ、ナ〇トの××に▲▲▲をっっ、うわぁぁあああっ!?」


 私は思わずそう叫んでいました。

 そこは未知の世界でした。


 当時の私には彼らのやっていることの意味はもちろんわかりませんでした。

 でも、なんとなく、すごいやばいことをやっていそうなかんじはしていたんです。


 私はその薄い本を閉じ、急いで棚に戻しました。

 すると、次に別のある本が目に止まりました。

 その本の表紙にはワン〇ースのル〇ィとゾ〇が描かれていました。


 まさかこれも……! と思いました。


 よしておけばいいのに、私はそれも読もうとしました。


 いや、なんでやねんって思うかもしれないけど、ほら、ホラー映画とか怖くても観たいって思っちゃうでしょう? それと同じですよ、たぶん。


 そして、その本を開いて、私はまた発狂しました。


「うわああああ、ゾ〇が、ゾ〇がぁぁあああ、ル〇ィの××に▲▲▲をっっ、うわぁぁああああああっ!?」


 私は急いでそれを閉じ、本棚に戻しました。


 それ以降、オリジナルのやつと違う絵柄の本を読もうとすることはなくなりましたが、私はこれが軽くトラウマになり、しばらくの間、ナ〇トやサ〇ケやル〇ィやゾ〇を見る度にあの光景を思い出し、発狂しそうになりました。


 まぁ今ではこうして笑い話として話せるからいいんですけどね(笑)。


 でも、世の中の腐った趣味をお持ちのお母様やお姉様方にひとつ言いたいことがありましてね、子供が読んだりしないようなところにそういう本を隠してほしいんですよ。私のような被害者を生まないためにも。


 以上、未知の世界へ踏み入るのは時に危険という話でした!

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ノンケの私がBL同人誌を初めて読んだ時の話 桜森よなが @yoshinosomei

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