概要
嵐の夜でも、霧の夜でも、望む場所へお連れしましょう
大運河の上に作られた、水上都市〈レガーラ〉。
そこでは水路を道としてゴンドラが行き交い、漕ぎ手はゴンドリエーレと呼ばれている。
その数多いるゴンドリエーレの中に、『夜渡り』がいる噂があった。
ランタンも灯さず夜の水路を渡る、どの|組合《ギルド》にも所属しない、無免状の漕ぎ手。
しかしその腕は並外れており、街灯の見えない夜だろうと嵐の夜だろうと、今日のような霧深い夜だろうと水路を渡り切ってしまう。
夜渡りは今日も水路を渡る。
「金貨六枚、くださいな」
誰であろうと何であろうと、どこへでも運んで行く。
金さえ支払えば、だが。
そこでは水路を道としてゴンドラが行き交い、漕ぎ手はゴンドリエーレと呼ばれている。
その数多いるゴンドリエーレの中に、『夜渡り』がいる噂があった。
ランタンも灯さず夜の水路を渡る、どの|組合《ギルド》にも所属しない、無免状の漕ぎ手。
しかしその腕は並外れており、街灯の見えない夜だろうと嵐の夜だろうと、今日のような霧深い夜だろうと水路を渡り切ってしまう。
夜渡りは今日も水路を渡る。
「金貨六枚、くださいな」
誰であろうと何であろうと、どこへでも運んで行く。
金さえ支払えば、だが。