焦点をどこに合わせるのかで、なかなか見えてくるものが違うのではないだろうか。結び目の村、終わりの村、いつまでも続けられない命は、どこまでも届かない声、消える文字、雨、風、涙……ぜひラストまで見届けたい作品。
小説から何でもない日常の会話が聞こえてくればうれしいです。いつも読んだ後に読んだ方が「言葉にできない」、何か気になるよねという雰囲気を出したくて描いています。…
大学の卒論取材のため、山あいの小さな村を訪れた主人公は、白い布を織り続ける少女・澄羽と出会う。村では「白羽様」と呼ばれる存在が風と糸を通して村を守ると信じられており、澄羽はその役目を担う少女だった…続きを読む
白布が揺れる。針が鳴る。人々は口を閉ざし、少女は自らの運命を「織り上げる」ことで村を守る。 主人公である大学生が迷い込んだのは、現代から切り離されたような、信仰と沈黙が支配する村でした。ヒロイン…続きを読む
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(134文字)
澄羽編を拝読いたしました!卒論のためフィールドワークで山間の村を訪れた大学生。そこで出会った白い布を抱える澄羽という少女との触れあい。じっとりとした山間の夏を感じさせる文体は、澄羽と過ごす…続きを読む
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