人の恋心を雑にしない、大人なりのやさしさを感じました！

ベタに泣かせに来る作品ではなく、読後にじんわりと温度が残るタイプの物語だと思いました！

古本屋の静けさや、その空気感が終始効いていて、全体にやさしく落ち着いた雰囲気があるのが印象的でした。なんだか私自身も物語に溶け込んでいくような、、

告白を成功させる話ではなく「伝えるだけでいい」「踏み込まないという選択もある」という姿勢が一貫していて、とても誠実だと感じました。

だからこそ、数学の問題を通した先生の返答が過剰にならず、しんみり心に残りました。

少女が恋を未来へと昇華させ、数学科を目指す結末も美しいですね♪

失恋でも成就でもなく。気持ちを受け取って前に進む終わり方がこの作品らしい優しさだと感じました

人の気持ちを雑に扱わない世界を丁寧に描いたハートフルな作品でした！！