無名の天才、ここに立つ

神奈川県。ここ10年で甲子園6回の超強豪・神奈川栄翔高校。
中学からの親友・村上琢磨と同じ高校へ行くだけのつもりで、野球には一切興味がなかった
雨宮春馬。

合格発表の日、琢磨に誘われて寄ったバッティングセンター。
そこで春馬は、ただ来る球に合わせただけのスイングで、初心者ではありえない打球音を連発してしまう。

「春馬、お前…バッティングの天才だろ」

琢磨の一言をきっかけに、
経験ゼロのまま全国レベルの強豪校の門を叩くことになった春馬。

周囲は本物の実力者ばかり。
守備も走塁もフォームすら知らない。

だが芯で打つという一点だけは、誰にも負けなかった。

経験も技術もゼロの完全素人が、
ただの一振りから全国を目指す物語が始まる。