王援団の鑑帝士による明るいヴィラン救済プラン

　ボロボロになった城。そこはかつて世界に勢威を振るった魔族たちの王、『魔王』の居城であった。世界を征服せんとしたのはもはや過去のこと、勇者パーティーの快進撃をきっかけにして、人類と魔族のパワーバランスは完全に逆転。魔王の運命はもはや風前の灯火であった。
　そこに一人の女性が現れる。彼女は自らを『王援団』の『鑑帝士』だという。彼女はにこやかに告げる。
　「親愛なる魔王閣下、この時点でも逆転出来るプランがございます」