愛すべき「食」への情熱と、胃袋の冒険譚!!

自らを「大食いを自慢するあさましいエッセイ」と謙遜されていますが、蓋を開けてみれば、それは食べることを純粋に愛し、限界に挑戦する筆者様の冒険譚でした。

幼少期からの健啖ぶり、過酷な労働時代を経てデスクワークになっても変わらない食欲、そして体重の増加まで、飾り気のない正直な自己開示がユーモラスに綴られています。

特に、ココイチでの1㎏カレーとの壮絶な「自分との闘い」の描写は、まるでスポーツドキュメンタリーのようで、中島みゆきさんの楽曲が脳内に流れるくだりには、思わず笑みがこぼれます。

ドーナツ13個やナン5枚といったドカ食いの記録も、単なる量ではなく、「美味しいものを楽しみたい」という純粋な喜びが根底にあることが伝わってきました。

食への限りない愛と、それを淡々と、そして情熱的に語る筆者様の潔いユーモアが詰まった、大変楽しいエッセイ!

ぜひ、カクヨムドカ食い気絶部で、さらなる美味しい挑戦の記録を拝読したいです!

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