水面を照らす光は想像していたよりも暖かかった
- ★★★ Excellent!!!
「私の家庭は幸せだと思う」
と評しながらも
「でも、私は私自身が嫌い。だから素敵な環境は私がいるべき場所ではない」
と語る主人公の少女。
国公立大に入学した姉と違い、受験を失敗して偏差値の低い私立の高校に入った自分に対する劣等感。
主人公が抱える感情を、淡々とした文体で描いた雰囲気が好みでした。派手さはないですが、読み終えた後にほっとするような読後感を感じる良作です。