耽美な文章と、どこか青さを宿した主人公。

とにかく文章が美しい。上手いのはもちろんだけども、「美しい」という言葉がとても似合います。

主人公が語る「海」の中を覗けるような、そんな繊細な情緒が伝わる話だと思います。

特に、胸に刺青を入れる場面での、芸術家気質の主人公と世俗の側にいる女性との価値観の違いが、説明もなく伝わってくるような人物描写が素晴らしいです。

そして、私には上手く言語化できませんが、主人公が抱える迷いを一緒に体験できる、それがこの作品のすごさだと思います。

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