時を駆けた巫(かんなぎ)の女王は、紅蓮に染まる夢を追う

 風焔の如く駆け抜ける幻想の邪馬台国譚は、戦巫女(いくさみこ)という驚天動地の設定すら呑み込んで、読者の心を鷲掴みにする力強さに溢れています。果たして焔に包まれた始まりの時を超え、266年の倭人朝貢まで描かれるのか。踊る心を宥めながら物語を追い掛けたいと思います。

 【蛇足】邪馬台国九州説を採られているというだけでBRAVO!でございます。作者様は筑紫平野説と拝しますが、拙めは「地名は語る、ゼッタイ」派ですので、スバリ菊池市・臺(うてな)台地の臺遺跡こそが卑弥呼と壱与の宮城跡と妄想しております。

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