難しくても何度でも王を討ち取れ棋士たちよ

この作品は、将棋のルールを知らなくても楽しめます。むしろルールを知らない方が固定概念に縛られず、この世界観を堪能できます。

24パターンの詰め将棋を作者は書き上げました。とくに「玉」の立ち位置が秀逸で、作者の柔軟な発想力が冴える詰め将棋に、誰もが魅せられるでしょう。

盤上でさまざまなドラマが繰り広げられています。長年そばにいてくれた仲間が減り、新たな仲間が増える。まさに将棋です。
次の日には仲間が代わり、新たな局面を迎えても、彼らは決して過去を振り返りません。
まだ盤上に立っているから。
まだ生きているから。
どんなに不条理な世界でも喜劇に昇華して駆け抜ける彼らの活躍をご覧ください。