刺身が好きだ。
刺身はどうやって食べる?
醤油とワサビ。
ソレがオーソドックス。
ある時、刺身醤油=甘口醤油の存在を知った。
甘い醤油が、刺身に絶妙に合うのだ。
もう、ソレ以外は考えられない。
このお作品。
虚味という新たな味の概念が登場する。
虚味=虚数の味覚
そして、虚味調味料は、世界を席巻する。ソレを使わないと、飲食業は成り立たなくなる。
この設定。
わたしは納得できた。
わたしは、甘口醤油が無いと生きていけない😓
刺身を塩っぱい醤油で食べるなんて、ベロベロバ〜である🤪
このお作品に出てくる主人公の父親は蕎麦屋を営んでいる。
その蕎麦屋では、頑なに虚味調味料を使用しない。
主人公は世間に取り残されないように、父親に虚味調味料を使うように説得するのだが、しかし、父親は頑として受け入れない。その理由とは?
味覚。
人間が生きる上で、とても重要な感覚。
新たな味の要素という概念。
そして、それにまつわる人間ドラマ。
とても、ステキなお作品です。
ぜひ、お読みください🤗⭐✨
ほんの少し、手を加えればもっと美味しくなる。
でも「この蕎麦だから」食べにくるお客さんもいる。
このままだと店をたたむことになってしまう。最悪な未来が実現するまえに、息子がある提案をするが、店主の親父が首を縦に振らない。
この期に及んで強がりを……と思っていた息子は、ある蕎麦を食べてしまう。
なんのために蕎麦をつくるのか
それでも、昔と変わらない蕎麦をつくり続けるのか
時代の流れや店を続ける戦略を考えることも大事だけれど、親父さんの考えだって充分素晴らしい!
揺るがないプライドがとてもかっこよかったです。
虚数。現在は高校の「数Ⅱ」で学びます。多くの生徒(学生と呼ばれるのは大学から)が生理的嫌悪感を示し数学教育から脱落する課程の一つ。カクヨムユーザーの多くはいわゆる文系と思われますから、苦々しく思うユーザーが多いでしょう。
理学部に進んだ身として言えるのは、虚構であり生理的嫌悪感を覚えても厳密に定義すると役に立つルールが存在するということ。カクヨムを読み書きするスマホやパソコンやネットワーク機器の設計は、人類が虚数をでっち上げていなければ不可能でした。虚数は虚構、されど有意義。文系の皆様が恨んでも、揺らぎません。
その虚数が、サムライという言葉に代表される人の矜持と出会ったなら、その結果は。
大げさに言えば奇跡、控えめに言っても目の前でなされたテーブルマジック。美しく符合することに喫驚しました。実は僕はタネを明かされるとある程度分かります。だからこそ、この手品が着想から無駄を切り落とす推敲に至るまで高い水準で成されたことに驚いています。
本作で描かれる矜持は、時代の変化により消えていく何か。時代から消えていく何かを、技術革新を駆動する数学の概念を用いて描写する妙たるや……
数学の虚構と人の情、二つを(偶然ではなく)意図的に結びつけた人の思考と意思に、頭が上がりません。