ある一つの生態兵器が戦後処理として「処分」されることが決定したのち、それを拾う少女がいた。その家族は戦犯として処刑され、少女と兵器は黒の国家の裏の計画を知っていくこととなる。
「戦後処理」という部分に視点を置き、安易に国家間の介入が出来ない描写や裏で第二次の戦争を起こす準備が進められている描写が非常にリアルな作品でした。
メイド姿の生態兵器という設定ながら一切のエロやお色気シーンなく、終始硬派なシーン運びで進んでいくのが、物語のテンポを損なわず「戦争とは」、「人格とは」を考えさせる非常に良い流れになっています。
SFの国家間戦争モノでその後を妄想したことがある人は絶対好きになるはずの作品です!
戦争の兵器として育成された”戦人形――F01”。その定めを背負わされた人間兵器が「清廉」を背負った一人の淑女に出会うところから物語は始まります。
政治的な思想の中に彩られた白と黒。
その意味と信念を目の当たりにしたとき、私は彼女と共に一人息を呑みました。
ゆっくりと進むストーリーの中で、DOLLが徐々に見せ始める小さな「揺らぎ」。一瞬の旅に表情を変えるその揺らぎが、私に異なる彼女の側面を見せてくれます。物語の結末で、一体その揺らぎはどこに到達するのでしょうか。
良く練られた重厚な世界観と政治的な対立が、作品とキャラに重さと強さを与えている、とても素敵な一作です。濃厚なSFがお好きな方にお勧めの一作!! ぜひ、年末のお時間があるうちに!!(←執筆時期:12/27)