やられました……!!

この作品は三段階の「逆転」によって構成されております。

まず、告げられた内容が100%外れるルールを見せておき、

次に「お前が死ぬことはない」と告げさせることで主人公と読者の不安をこれ以上なく掻き立て、

最後の最後……「逆さの顔」と「正位置の顔」の真相に気づかせることで、最悪の呪いを完成させました。
このルール開示のタイミングが本当に絶妙。筆者様は間違いなく人間の心の機微を知り尽くしております。こわい。

「死への恐怖」が「死なないことへの恐怖」へ。人間が持つ根源的な恐怖が180度捻じ曲げられてしまいました。

恐らくこの現象に理由など無いのでしょう。怪異とは得てしてそういうものですから……

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