絶望値:Eの魔法少女

現実の私は、誰にも必要とされていない。
母親に叩かれ、学校では笑われる。
息をするだけで、世界に嫌われていく気がした。

でも、眠ったときだけは違う。
夢の中の私は、《魔法少女》として戦っている。
怪物を倒し、人々を救い、光の中で笑っている。

だけどある日、夢の中で倒した怪物に似た人が、
現実から本当に「いなくなった」。

夢と現実がゆっくりと溶け合い、
少女の心が壊れていく。

これは、救いの夢 が 呪い へと変わっていく物語。
そして、現実に生きられなかった少女が、
「生きる意味」を見つけようともがく――
痛ましくも美しい、夢と現実の狭間の物語。