読み終えてなお、これは本当にフィクションだったのか?と思うほどの没入感
- ★★★ Excellent!!!
カクヨムという身近な場所そのものを題材にした、非常に異色なホラーモキュメンタリー作品でありました。
近況ノートやレビューの星といった「当たり前」の仕組みが、いつの間にか不穏なものへと変質していく描写には、強い現実味があります。
文章の完成度が高く、展開もテンポよく進むため、気づけば一気読みしてしまいました。読んでいる途中は、これほど面白いにもかかわらず星が少なすぎるのではないかと感じておりましたが、読了後はそれも含めて「これでよいのだろう。いや、これがよい、これでこそこの作品が完成するのだ」と思いました。没入感は非常に強く、途中からは本当にあった出来事なのではないかと錯覚する瞬間が何度もありました。
モキュメンタリーであると明かされなければ、これが本当であると最後まで疑うことなく読み終えてしまうこともありえるのではないかと思います。
派手に主張することなく、疑念と違和感だけを残し最後には――そんな余韻こそが、本作の最も恐ろしい点であったように思います。
星みっつ ほしい ほし、い ほし ほ、し、い ほしいほし ほし ほ し い