なにを知覚しなにを思索するか作者のもつ心の多層さに惹きつけられる詩集です読後の世界はいつもよりも複雑な色を持ち解像度が高くなったように見えました
幼い頃のまだ澄んだ心にうつる物事は美しく。けれども、それゆえにこそ、それらが消えて、喪われゆくことはかなしい。あの日の美しさ、喪われたかなしさを、もう一度、この詩集で思い返してはみませんか。
まるで短歌のような2行詩の列挙に、瞠目しました。鮮烈な世界観であると同時に、どこかセンチメンタル、どこかノスタルジー。その三位一体の熱量が、まばゆいばかりに織り成す、言葉のワンダーランドにたっぷりと浸れます。非凡な詩的才能を持つ作者が世に放つ、大胆かつ繊細な一頭地を抜く詩集です。最後に、選りすぐりの2編を紹介しておきましょう。よくできましたの造花がまるで献花みたいに うなだれていたって話おぼえていますか とるにたらないヨルガオ溺れたわたしを 助けてくれた浮き輪のような
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