概要
だから言うけど、この村、嫌いだ。
「この村がら出でだきゃ、有名になるが、人ば殺すがだ」
大人(おどな)たちはみんな、そったこと本気で言う。
その言葉聞ぐの、もううんざりだ。
はい/はい
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!閉ざされた世界にいる何者にもなれない人の物語
いろいろと考えさせられる作品でした。
主人公はある田舎の村で生まれ育つ。そこに住む人々は、都会に憧れながらも、様々な理由でそこを離れられず、やがてここにいるのが自分の幸せだと妥協するようになる。
主人公はそれが気にくわなかったが、口にだす勇気もなく、ずっと不満を抱えながらそこで生きている。
ある日、そんな村で映画の撮影が行われることになる。
なにか変わるかもしれないと主人公は希望を抱くが、しかし、短い夢を見ることができただけで、撮影隊が去った後、なにも変わらなかったことに気づく。
現実と夢の甚だしい乖離に気づかされ、余計苦しむ中、今度はある政治家がこの村に来るという話を聞…続きを読む - ★★★ Excellent!!!誰にも気づかれぬ人生、鬱屈した心……主人公の見出した解決方法とは!?
主人公はとある村に生まれ、その村で育ってきた。
大人になっても作業場で樹木を伐採する日々の繰り返し。
同僚の佐藤との会話に面白みを感じることもない。
そんな毎日にうんざりしていたのだが、ある日、村に映画の撮影班がやってきた。
村人たちは嬉々として、撮影風景を覗きに行く。
主人公もまたそんな村人たちに混じるが、そこで疎外感を感じてしまい――。
「この村がら出でだきゃ、有名になるが、人ば殺すがだ」
第一話でのこの台詞、とても強烈ですが、主人公の視点から描かれる村の雰囲気はまさにこの台詞に表されております。
退屈な村での暮らし。
そんな日々に殺されかけてる主人公の心は、絶えず村の外部、テレビ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!神様はなんだって許される
SB亭moyaさんには毎回やられっぱなしですが、今回もまたやられた。
田舎の村で暮らす主人公、何の変化もない日常に飽き飽きしていた。こんな村にいても、この世界に自分の存在はない。
世界に自分の存在を知らせるには、何か大きな事を成し遂げなければならない。そう考えた主人公(名前もない)は、あるとんでもない事を企てる。
主人公の喋りは、どこかわからないが地方の方言だ。それが田舎の村という閉鎖的な雰囲気を醸し出している。
映画の撮影が村で行われる場面がある。一昔前、私の実家のある田舎で映画撮影があった時、父親は毎日仕事を放り出して見に行った。田舎では一大イベントだった。
現代ドラマというジ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!彼らは「村の一部」でしかない。それは本当に、「生きている」と言えるのか
田舎の村ならではの閉塞感。それが切実に伝わってくる作品でした。
主人公は、とある田舎の村に暮らしている。そこにいる人間たちは、基本的に村を出ることができない。出られるとしたら、それは「有名になるか、人を殺すか」のどちらかになっているという。
都会からテレビ局の人間たちがやってくるが、都会に住む彼らの目には住人である「彼ら」の存在は「見えない」ものとなっている。
あくまでも風景の一部のようなもので、存在感が希薄になっている。
自分という人間は、あくまでも村の一部。野に住む獣たちと同じように、「個人」としてはろくに認識もされず、しっかりと「人」として生きているという自覚も得られな…続きを読む