面白かったなあ。★3と言わずもっと★をつけたいくらい。

さきほど完結まで読了して、面白かったなあ、というのが素直な感想である。
感動した。
とくにラストのもっていきかた。
タグには、すこしビターエンドとあるが、私はビターエンドとは思わない。
映画のラストのような、大河ドラマの終わり方のような。
素晴らしいエンターテイメントを見終わると、そのキャラの人生に思いを馳せて、ぐっと来て、胸が満足感で満たされ、目がうるうるする事がある。

映画でもドラマでも本でもWeb小説でも────。

我々がそこから得たいものは、つまるところ、そういった感動ではないだろうか?

この作品は中華が舞台で、宋、と、国もしっかり実在した場所である。
いろんな地名や小物の名前も、しっかり、中華の名称である。
中華モノを読んだことがない読者には、すこし、難しいのかしら、と1ページめでひるむ事があるかもしれない。
しかし、ひるむ事なかれ。あんまり中華の知識がなくても、なんとなく読めちゃう。最低限の説明はしてあるので。

話の筋は、皇帝からの命令で、失われた宝を求めて、二人の男、〝知〟が冴えたクールツンデレと、腕に覚えがある真っ正直男が旅をする、というもの。

この旅が、次から次へとトラブル続きで、「あらまあ……、どうなっちゃうの、この旅は。無事に目的が果たせるの?」と言いたくなっちゃう。
読み始めたら、面白くて、どんどん先が読みたくなっちゃうはず。

主役の二人は、それぞれ抱えているものがあり。
はじめは相性最悪、と思われた二人が、だんだん心を通いあわせていく姿は、「これぞブロマンス! ひゃっはー!」と読者は膝をうちたくなります。

そして、ラストがいいんだよ。
味わい深い。

ぜひ最後まで読んでほしいなあ。

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