面白いです。本と栞がつづる、見知らぬ『あなた』への恋慕

主人公の女性、遥は、ふっ、と、誰かを好きだった────、と、唐突に思い出す。
思い出す?
記憶はまったくなく、誰のことか、わからない。
でも、たしかに、誰かを恋慕していた感覚だけが、自分に残っている。
不思議に思う遥。

そして、本棚の奥に眠っていた本と、挟まれた栞に残されたメッセージが、見知らぬ『あなた』のぬくもり、優しさ、愛の気配のようなものを、遥に感じさせる。

本と、栞でつづられていく、見知らぬ『あなた』との恋……。

不思議さと、顔も知らない、名前も知らない『あなた』に恋に落ちていく浮遊感がたまりません。
1ページ読むと、続きが気になって、最後まで読みたくなってしまいますよ!

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