武人として生きるのか。貴人として生きるのか。その狭間に。

平安末期、平家は武家から貴族となりました。
主人公の平経正は一人の貴族として生れ育ちます。
しかし源平の時代は彼に貴族として生きることを許しはしなかった。
そんな時代に翻弄されながらも、やはり貴族としての生き方を選んだ…いえそう生きざるを得なかった経正。
これはこれで、無器用ではあるけれども「自らの生き方を貫いたのだ」と言えるのではないか?
負ける側に焦点を当てた物語は悲しいですが、一種の清々しさもまた感じました。

その他のおすすめレビュー

小海倫さんの他のおすすめレビュー728