概要
埋めたら、蘇る。蘇れば、全てなかったことになる。
《あらすじ》
母が再婚して父と兄、そう呼ばなければならない他人と暮らし始めたばかりの時分。
引っ越してきたばかりの住み慣れない、居心地の悪い家から逃げるように放課後や休日、好んで外遊びしていた俺はある日、廃トンネルを通り抜けた先──雑木林の中で不思議な場所を見つける。
決まった道順でしか辿り着けないそこは、一年中、蓮華草に似た白い花が群れ咲いている空き地だった。
空き地の中央には穴がある。ある時、不慮の事故で死なせてしまった仔犬を穴に埋めた俺は、空き地の異常な性質に気づく。兄との距離を縮めるために、空き地の秘密を兄に教えるが……
死体埋め青春ブロマンスです。たぶん。
※動物が巻き込まれるホラーが苦手な方は、ご注意下さい。
母が再婚して父と兄、そう呼ばなければならない他人と暮らし始めたばかりの時分。
引っ越してきたばかりの住み慣れない、居心地の悪い家から逃げるように放課後や休日、好んで外遊びしていた俺はある日、廃トンネルを通り抜けた先──雑木林の中で不思議な場所を見つける。
決まった道順でしか辿り着けないそこは、一年中、蓮華草に似た白い花が群れ咲いている空き地だった。
空き地の中央には穴がある。ある時、不慮の事故で死なせてしまった仔犬を穴に埋めた俺は、空き地の異常な性質に気づく。兄との距離を縮めるために、空き地の秘密を兄に教えるが……
死体埋め青春ブロマンスです。たぶん。
※動物が巻き込まれるホラーが苦手な方は、ご注意下さい。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!地獄に堕ちるその日まで、俺は穴を埋め続けなくてはならないのだろう。
埋めた仔犬が蘇ったところから、物語は始まる。
廃トンネルと雑木林の向こうの秘密の空き地にぽっかり開いた穴。
そこに死体を埋めると、死者蘇生が叶ってしまう。
――形ばかりの死者蘇生が。
自分だけの秘密を兄と共有した先に起きた悲劇。
故人を悼み、供養する目的で行われるはずの埋葬が反転し、蘇生のための装置と化して継続利用される歪さ。
生前の台詞が際立たせる、似て非なる者たちの差異。
かと思えば、生前と同じ癖が思考と情緒を掻き乱す。
すべての要素が絡まり合い、主人公と読者を果てのない悪夢へと引き摺り込んでいく。
何度も死体を埋めた。土を被せるたび、罪を重ねていく。
そんな俺が安寧を得ることは出来…続きを読む