“母さんへ”から始まった、僕たちの物語。過去の傷と向き合いながら、命の誕生に戸惑い、そして感動する。 不器用な言葉と優しい手が、家族の形を少しずつ育てていく。
ページのすみっこに そっと書き足した たしかにあった 心の灯り。 それが今、やさしく揺れている。 物語を、静かに綴っています。
若くして知り合い、やがて結ばれた翔吾と夕月。こちらでは二人の「結ばれてから」が描かれます。前作同様、丁寧で緻密な文章と共に、私は不思議な懐かしさと眩しさを覚えるのです。
心の奥に降り積もった痛みと日々の暮らしの中でそっと芽吹く優しさ。その両方をまるで〝手のひらの温度〟で描くように紡がれていく。恋人から夫婦へそして親へ──役割が変わるたびふたり…続きを読む
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