概要
妹は、私を知らない。私は、妹を、年に一度しか見なかった。
母が死んだのは私が四つの秋で、その翌年に父は再婚し、さらに翌年に妹が生まれた。
私はその妹に会ったことがない。
妹は、私を知らない。父の家の年賀状に、私の名前は一度も書かれなかった。妹の名前は毎年書かれていた。私はその二文字を、自分の名前より多く見た。
三月の終わり、二十年ぶりに父から電話があった。妹が、私の大学に受かった。あの子はおまえのことを知らない。そのままにしておいてくれ。
私は、会うことにした。
私はその妹に会ったことがない。
妹は、私を知らない。父の家の年賀状に、私の名前は一度も書かれなかった。妹の名前は毎年書かれていた。私はその二文字を、自分の名前より多く見た。
三月の終わり、二十年ぶりに父から電話があった。妹が、私の大学に受かった。あの子はおまえのことを知らない。そのままにしておいてくれ。
私は、会うことにした。
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