概要
福祉現場、腐敗に立ち向かう職場サスペンス。
障害者グループホームに、新しいサビ管(サービス管理責任者)として赴任した野村。
前任者・沼田は、虐待通報をきっかけに降格したはずなのに、依然として「指導者」気取りで現場に圧力をかけ続ける。
「指示出しの権限はサビ管である自分にある」――野村は淡々とその言葉を示し、現場の主導権を取り戻そうと動き始める。
だが、その過程で明かされるのは、一つの「秘密」。
前任者と経理部長が、繁華街で親しげに歩いている姿。
理事長が知りながら隠蔽していたセクハラ。
医師が指示した自宅療養を無視する労働法違反。
そして、すべてが導く先にあるのは――。
組織の腐敗を露呈させ、変化を促す冷徹な職業人の記録。
被害者たちが声を上げるまでの、重く、実在感ある一冊。