概要
その椅子は戸口の方へと向けられていた。
雑木林の中に廃墟があった。
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- ★★★ Excellent!!!日常と、非日常の境で。
廃墟。
法的に捨てられた、この世のものではありながらこの世に存在しないことにしてもらっているという体(てい)のそれは、しばし異世界めいたものを求める人間を度々引き寄せる。
少年がここに訪れた理由は、ここが彼にとっての秘密基地だからであるという。
秘密基地などと聞くと、子供が一生懸命DIYをして山の中に作るこじんまりとしたものを想像してしまうが、どうもそうではなく人工のものを間借りしたものが彼の『秘密基地』のようである。
話を聞いていると、それなりにでかい。
植物が侵入していたり、子供でも入り込める作りなあたり廃墟なのには違いないが、少なくとも階数は二階分はあるのだというそうだ。
そ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「こびり付くと。落ちません」。
夏の暑さ。長い夜。死者をお迎えするお盆もあり。
夏はとかく、怪異や心霊現象に遭遇しやすい季節です。
見てしまう。聞いてしまう。触ってしまう。触られてしまう。五感を伴う恐怖。
…だけではない、かも。
ある場所へ行った。帰って来た。
そして脳内にしかと描かれ、連想され。こびりついてしまったものは。
厄介です。油汚れなみに頑固で、落ちない。永遠の脳内映像ホラー。
老婆心からのアドバイスは。
「廃墟」に行った時点で。おそらくもう、ロックオンされている、かもしれない。
数々の諸先輩方の先例があります。
夏の教訓を学びつつ、汗のようにまとわりつく恐怖を楽しんでいただきたい作品です。