概要
「好き」の返事に、キスをされた。
高校二年生の藤代栞には、いつもそばにいる友達がいる。明るくて、人懐っこくて、少し距離の近い宮野鈴。袖をつままれたり、腕を組まれたり、「好き」と言われたりすることにも、栞はすっかり慣れていた。だから放課後の教室で、鈴に「好き」と告げられたときも、栞はいつものように「私も好き」と返した。その直後、鈴にキスをされるまでは。
それからキスは、二人だけの秘密になった。鈴が尋ね、栞が頷き、短く触れて、一緒に帰る。好きと言えば鈴は喜ぶ。嫌ではないと言えば、安心する。その繰り返しは、少しずつ「いつものこと」になっていく。けれどある日、栞は気づく。
――私は、本当にしたくて頷いていたんだろうか。
それからキスは、二人だけの秘密になった。鈴が尋ね、栞が頷き、短く触れて、一緒に帰る。好きと言えば鈴は喜ぶ。嫌ではないと言えば、安心する。その繰り返しは、少しずつ「いつものこと」になっていく。けれどある日、栞は気づく。
――私は、本当にしたくて頷いていたんだろうか。
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?