概要
女子には女子にしかできぬ戦い方がある
戦乱の世に生きた一人の女性の物語。
短編(810文字)
短編(810文字)
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!わずかな文字数、その底に史実が沈んでいる
広い海を望む幼い姫と、光も届かない水桶の底。
鮮やかな対比と息の詰まるような緊張感だけでも十分に楽しめる短編ですが、この物語の面白さは読み終えたところで終わりません。
「これは誰なのだろう」と史実を辿りはじめると、何気なく置かれていた言葉が次々と意味を持ちはじめる。 そして答えに行き着いてから読み返すと、冒頭の会話までまったく違って見えてきます。
説明しすぎず、名を伏せ、必要なものだけを水底に沈めてある。 短いからこそ、その仕掛けの鮮やかさが際立つ一篇でした。
歴史ものが好きな方には、ぜひ「読んで終わり」にせず、その先まで辿ってみてほしい作品です。 - ★★★ Excellent!!!二分で読めて、正体当てに三十分!水桶の中の姫はだーれだ?
千字足らず、読むのに二分かかりません。しかもすごく読みやすい。
でも、その二分の密度が尋常ではありません。密度が高いのに読みやすい!すごいなあ。
語りの仕掛けにも、削ぎ落とした文体にも触れたいことは山ほどあります!(感想にも書いちゃった)でも、この長さの作品では何を言っても読む楽しみを削っちゃうだけですよね。なので、やめておきます。
ひとつだけ。人物の名前がひとつも出てきません。なのに!「この姫は誰なのか」の手がかりがちゃんと残されています。歴史がお好きな方は、たぶん調べずにいられません。そして正体に辿り着いた瞬間、もう一度読みたくなるかも。
二分で読めて、二度おいしい。まずは何も知ら…続きを読む