概要
刑を下される王女と、刑を下す師。処刑台で交わす、最後の蜜月。
国王の死守命令に背き、国境要塞《灰の砦》を開いた第一王女リディル。
五千を超える命を救った代償に三つの村が焼かれ、彼女は反逆罪で処刑台に立つ。
王家の血に残された最後の抗弁は、《断刀裁判》。
処刑刀《黒月(しんげつ)》が罪人の血を受け、再び鞘へ収まれば刑は完了する。だが、納刀を終える前に刀を折れば、王家の判決は無効となる。
リディルを斬る処刑人は、九歳の頃から剣を教わった師ヴァルター。
十七年間、一度も二太刀目を必要としなかった王国最強の男に、リディルは細い量産刀一本で挑む。
速さでも、力でも、技でも勝てない。
それでも彼女は、先生に負けた理由を一度も忘れていなかった。
救った命と、失わせた命。
死んで償うのではなく、生きて答えるため――王女は、師の最も美しい一太刀を折る。
五千を超える命を救った代償に三つの村が焼かれ、彼女は反逆罪で処刑台に立つ。
王家の血に残された最後の抗弁は、《断刀裁判》。
処刑刀《黒月(しんげつ)》が罪人の血を受け、再び鞘へ収まれば刑は完了する。だが、納刀を終える前に刀を折れば、王家の判決は無効となる。
リディルを斬る処刑人は、九歳の頃から剣を教わった師ヴァルター。
十七年間、一度も二太刀目を必要としなかった王国最強の男に、リディルは細い量産刀一本で挑む。
速さでも、力でも、技でも勝てない。
それでも彼女は、先生に負けた理由を一度も忘れていなかった。
救った命と、失わせた命。
死んで償うのではなく、生きて答えるため――王女は、師の最も美しい一太刀を折る。