現代社会は忙しい。朝起きて、満員電車で苦しみ、先生や上司にしばかれ、また満員電車に体を押し込め、気絶するような毎日。そんな中で、我々が希望に思うのは日曜日。我らは思うのだ、毎日が日曜日だったらと……
本作には、そんな我らの『ささやかな野望』が詰まっている。異世界に転移してしまった自堕落なおっさん二人が、のびのび生きるだけだ。決して大冒険はしない。キノコを食べておかしなことになったり、行方不明になった猫を探したり。お世辞にも派手じゃないけど、まさに『毎日が日曜日』という感じがする。
疲れ切った現代人にこそ勧めたい一作。この小説には、本当の幸せがある……のかもしれない。