概要
二年、同じ頁で止まった栞。
二年前に借りられ、そのまま返らなかった本が、ある朝、返却ポストの底から見つかる。
督促は三度、いずれも応答なし。頁の半ばには、バスの回数券が一枚――綴りの最後の、使われなかった一片。
同じ人が、同じ本を三度借りて、三度、同じ頁で止めていた。
除籍の判を前に司書の手が止まる。栞は抜かれて忘れ物箱へ行くのか。それとも――。
督促は三度、いずれも応答なし。頁の半ばには、バスの回数券が一枚――綴りの最後の、使われなかった一片。
同じ人が、同じ本を三度借りて、三度、同じ頁で止めていた。
除籍の判を前に司書の手が止まる。栞は抜かれて忘れ物箱へ行くのか。それとも――。
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