概要
ただ、愛を求めていた。
愛を求め、愛を知っていく少女の物語。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!愛が欲しかった。それがなにかも知らなかったから。
〝空っぽの人間〟
三野瀬三咲は、自分自身をそう言い表します。
他人はもちろん、自分自身の感情さえ信じられず、向けられる好意には理由を求める彼女。
周囲の人と、まともな関係を築くこともほとんどできません。
そんな彼女に、ただひとり親しく接してくる人物がいます。
市川悠人という整った容姿と朗らかな人柄の、誰からも好意を寄せられる青年です。
彼はなぜ三咲に心を寄せるのでしょうか。
その答えもまた、三咲の心の中にありました。
この物語は、恋愛を描きます。
しかし、それはどれも一方から求めることから始まるものばかりです。
三咲から見える人間関係も、同じでした。
高校時代の悠人とのぎこちない関係。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人間の「弱さ」を書けるということ
ネット小説は読者にストレスを感じさせないほうがいい、などと申します。
それには大部分同意するところではあります、が……
一方で、暗さ、未熟さ、痛々しさ、悪意というものを鮮やかに描くことができるというのも、ある種の才能なのではないかと思うのです。
本作『ただ、愛を求めていた。』という作品は、けっしてストレスフリーなお話ではありません。
けれども文章自体は簡潔で読みやすく、その読みやすい中にも、私は上記のような「鮮やかさ」のようなものを感じたものです。
読者が読み進めるうちに感じるであろうストレスは、きっと結末のカタルシスへの布石なのでしょう。
この作品は、人間の「弱さ」をきちんと描い…続きを読む