概要
ある日、観光高校に通う姉・ひまりから、町歩きアプリ「タネマル」を見せられる。くまの頭に双葉が生えた案内役・くまっタネが町を案内してくれるアプリだ。ところが、今年の空港マルシェの新しい目玉は、海のないこの町で育てられた魚だという。
「花の町なのに、なんで魚?」
すずが違和感を覚える一方、同級生の榊原理久は、会場の地図を見て「魚の会場、人が流れないと思う」と指摘する。理久は地図や数字、人の動きを見るのが得意な男子だ。
小学生モニターになったすずと理久は、水の中で銀色に光る魚を見て驚く。魚はきれいで、育てている人たちも本気だった。けれど、タネマルの
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- ★★★ Excellent!!!小学生たちのまちづくり! ことばで魅力を伝えられるか⁉
主人公は小学6年生の、すずちゃん。
ひょんなことから中学生のお姉ちゃんを手伝って、花で有名な町なのに、魚をアピールすることに!?
そんな、小学生のがんばる物語なのですが。
重要なポイントが「言葉」。
物語ではタブレットを使ったり、SNSを使ったり、映える写真を使ったり。
なんならくまっタネというアプリのマスコットも出てきますが……。
それでも、肝心なところでみんなの心をとらえるのは「言葉」です。
人の口から発声された音声です。
その「言葉」を使って、みんながああでもない、こうでもないと困難を乗り越えていきます。
物語の中盤。
人を誘導するために、すずちゃんは自分から観光客を誘導す…続きを読む - ★★★ Excellent!!!疑問から芽吹いた新たな姿! 「魚がひとりぼっちじゃないんです!」
町の新名物を盛り上げる大作戦!
主人公すずたちは、「魚」を本当の新名物に押し上げることができるのか⁉
感覚派のすずと、理論派の理久の小学生コンビが、問題解決に挑む姿がとても微笑ましい児童文学作品です。
「花の町なのに、なんで魚?」
すずの姉であるひまりのプロジェクトをきっかけに、町の新名物の存在を知った主人公の疑問から物語が動き出します。
そんな彼女は、町歩きアプリ「タネマル」の情報によって、新名物の人気がないことを知ったのです。
「新名物は魚? 変なの」と興味を失ってしまいそう。
ですが、すずはその鋭い感覚で「何が変なのか」を突き止めようとする感覚派の少女。
そんなすずの相棒は、小…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「町の小さな魅力」と「感覚少女×分析少年」が好きなあなたへ
町歩きアプリ「タネマル」をきっかけに、当たり前だった町の魅力に気づいていく物語です。
いつもの道も、いつもの花も、見方を少し変えれば違って見える。
すずと一緒に町を見ていくと、読み手まで身近にある素敵なものを見つめ直したくなります。
【当たり前の中にある、町の魅力】
すずにとって「町の花」「直売所の野菜」も当たり前の光景。けれど、姉のひまりや「タネマル」のおかげで、すぐ側にあった素敵なものに気づいていく。
すずの小さな発見が可愛らしくて、つい読み進めてしまいます。
【感覚のすず×分析の理久】
感覚で捉えるすずと、理由を探して分析する理久のやり取りも楽しいです。
同じもので…続きを読む - ★★★ Excellent!!!花の町なのに魚?
主人公は不思議そうにしています。私も首を傾げます。
どうやら陸上養殖という仕組みで、廃業した銭湯を再利用しているようです。
なるほど。
私も、主人公も多分頷いたと思います。
……ですが、お話はそこでは終わりません。
作中のイベントの中で、この「魚」はいかにも不人気そうでした。「魚がひとりぼっち……」それに気付いた主人公は、同級生をも巻き込み「花の町の魚」をイベントの目玉とするべく行動を開始します。
テンポの良い素朴な会話劇の中に、時折大人でもハッとさせられる宝石のようなフレーズが現れる事、そして真摯にマーケティングと向き合い、それを小学生の視点で描き切った大変魅力的な作品です。