概要
背中は、自分には一生見えない。
天草の入江で祭りの灯籠を組む男・建次には、隠れキリシタンの血が流れている。だが本人はそんなことに興味がない。理由より先に体が動く、それだけの人生だ。
ある夜、軽トラが御神木に突っ込み、燃える足元から知らない名前が口をついて出る——誰にも呼ばれたことのない、洗礼名。
数日後、建次は自分でも説明できないまま、背中にキリストの像を彫り込む。像を拝まない教団の敬虔な信徒である妻・冴子は、それを見て箒ではなく包丁を手に取った。
星まつりの夜、灯籠の光と本物の星の区別がつかないまま、男はもう一口、缶コーヒーを飲む。
理解は、いつも遅れてやってくる。四千字弱の掌編。
ある夜、軽トラが御神木に突っ込み、燃える足元から知らない名前が口をついて出る——誰にも呼ばれたことのない、洗礼名。
数日後、建次は自分でも説明できないまま、背中にキリストの像を彫り込む。像を拝まない教団の敬虔な信徒である妻・冴子は、それを見て箒ではなく包丁を手に取った。
星まつりの夜、灯籠の光と本物の星の区別がつかないまま、男はもう一口、缶コーヒーを飲む。
理解は、いつも遅れてやってくる。四千字弱の掌編。
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