概要
「それじゃあ、話をしようか」
神格鑑定局の片隅にある、第八文書管理室。
そこは、通常データベースに登録できない“おかしな報告書”を扱う部署だった。
担当者は一名。
調査員は三名。
帰還者は一名。
未帰還者はなし。
ただし、存在履歴の確認できない未帰還者が二名。
……先輩、この報告書おかしくないですか?
一般事務員の俺が持ち込む報告書を、紙の向こう側にいるような先輩は、コーヒー片手に読み解いていく。
照合ではなく、復元。
訂正ではなく、正本化。
欠けた名前を戻す。
間違った神格名を剥がす。
本人の所有権を本人へ返す。
報告書が整うたび、事件もまた“そうだったこと”になっていく。
これは、神格を調査する者たちではなく、神格を記録する者たちの物語。
そこは、通常データベースに登録できない“おかしな報告書”を扱う部署だった。
担当者は一名。
調査員は三名。
帰還者は一名。
未帰還者はなし。
ただし、存在履歴の確認できない未帰還者が二名。
……先輩、この報告書おかしくないですか?
一般事務員の俺が持ち込む報告書を、紙の向こう側にいるような先輩は、コーヒー片手に読み解いていく。
照合ではなく、復元。
訂正ではなく、正本化。
欠けた名前を戻す。
間違った神格名を剥がす。
本人の所有権を本人へ返す。
報告書が整うたび、事件もまた“そうだったこと”になっていく。
これは、神格を調査する者たちではなく、神格を記録する者たちの物語。
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