概要
あなたを庇って倒れる妄想をもうやめたい 三日月の砂丘
第2回カクヨム短歌賞【ナツガタリ’26】「10首連作部門」応募作品です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!フリーフォール。確かに落ちていくときのような「フワッと」感。
一初ゆずこさんファンとして、同じファンの皆様に。初めての方は、何かの参考の程度に。
普段は何層も厚みのある表現や、フレッシュな言葉選びが特徴の作家さんです(だと僕は思っています)。
でも本作は少し違います。
フワッと軽やかな言葉を選んだと思ったら少し深みのある言葉で着地する(ラ ラ ラララの短歌)
鋭さと柔らかさの共存した日常を詠む(夏野菜カレーの短歌)
もしかしたら何か人生の節目を迎えているのかな(余計なお世話すみません)。そんな時に詠む歌のような、不安定さとその中に移ろう美しさのある歌集です。
ゆずこさんの普段と違う側面を見たい方、ぜひ。
初めての方は、この儚さの中にゆずこさんの…続きを読む - ★★★ Excellent!!!火傷痕とキスマーク
「あのときのフリーフォール」という、
想像が膨らむタイトルに惹かれました。
鋭敏な肌感覚で、
恋や日常のワンシーンを掬い取っている作品です。
また、
火傷痕で始まり、
火傷痕で終わる巧みな構成が印象的です。
1首目。
治りかけの火傷痕とキスマーク透ける枯れ葉を積もらせる肌
レトリカルな1首です。
「治りかけの火傷痕とキスマーク」を、
「透ける枯れ葉」に見立てつつ、
さらにそれらを肌に積もらせるという比喩は、
超絶技巧と言ってもいいほど見事です。
全体に、
夏と恋と日常と孤独が漂い、
落下と浮遊と着地の繊細な感性が繰り返される、
言語センスの優れた短歌集になっています。
夏の終わ…続きを読む