今回は、菓子メーカーを襲った異物混入騒動の真相に迫ります。見どころは、福寿先生と大学の同級生である顧問弁護士・工藤淳子との息の合ったバディ感です。法的観点から会社を守り全体を牽引する工藤と、社労士ならではの視点で労務環境を調査し、「内部犯行はあり得ない」と証明していく福寿。二人がそれぞれの専門性を存分に発揮し、絶妙な連携で会社を陥れようとする理不尽な悪意に立ち向かう姿には、胸がすくような爽快感があります。職人たちの誇りと絆を守り抜く展開に胸が熱くなるおすすめの作品です。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(215文字)
企業不祥事を題材に、労務と法務の専門家が連携して調査に臨む過程が丁寧に描かれています。工場見学の描写は非常に細かく、衛生管理や自動化された製造ラインによって「異物が入り得ない構造」が説得力を持って提示されています。SNS発の風評被害という現代的なリスクと、それに対する企業側の危機対応が現実的な視点で整理されています。登場人物それぞれが役割に応じて冷静に振る舞い、全体としてビジネス現場の緊張感が維持されています。事実関係の確認へと進む終盤の流れが、今後の展開への関心を自然に高めています。
「未来製菓」の非の打ち所がない労務環境と、10年間の無災害記録が、内部犯行の可能性を鮮やかに否定しました。現場の「規律」から社員の「忠誠心」を読み解く福寿のプロの眼力が、誠実な企業努力を救うカタルシスを感じさせる展開です。敵が「外部の悪意」へと絞られた今、反撃の準備は整いました。続きが楽しみです。
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