観光バスの運転士が抱える過酷な労働環境に、社労士の福寿先生たちが向き合うお話です。
業界が置かれた苦境や過当競争の歪み、現場の葛藤がとてもリアルに描かれています。
会社側を単なる「悪者」として一方的に断罪するのではなく、追い詰められた末の歪みとして描きつつも、「それでも安全と命を軽視してはならない」という筋が静かに通っている点に説得力がありました。
法的に無理に争わせるのではなく、相談者やその家族の生活、気持ちを第一に考えた着地点を探っていく姿勢が印象的です。
また、正木くんと元同僚の温かい関係性も物語に良い温度感を与えていて、最後まで心地よく読めました。
普段何気なく利用しているバスや、そこで働く人たちの見方が少し変わるお話です。