子どもの頃、想像したことがある。振り返って、引き出しを開けて、目を閉じて。なにかが起こる。けれど実際にはしなかった。だから、境界線は守られたのかもしれない。この掌編集に登場する人々は、その線をやすやすと越えていく時がある。かつて自分がしなかったこと、できなかったこと、する前に踏みとどまったことの欠片たち。それを見つけたら、いつのまにか読んでいるこちらも迷い込んでいる。物語の中にいる誰かが、自分にすり替わる。境界線を守って読みましょう。【レビューコンテスト応募】
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