概要
故・小林泰三先生のファン(ヤスミスト)に捧げるオマージュ・ホラー作品
【おかげさまで800PV突破】安アパートの一室。向かいの窓に映るのは自分自身──ただし数分遅れて動く「もう一人の僕」だった。観察を重ねるほど、その遅れは過去から未来へと反転し、像は切迫した身振りで何かを告げ始める。論理は恐怖を説明できるのか。恐怖は論理を裏切るのか。観測が未来を固定する瞬間をめぐる短編。
小林泰三先生が2020/11/23に亡くなっていることを今更(2025/09/08)知った さかもと まる がオマージュとして書いた作品です
小林泰三先生が2020/11/23に亡くなっていることを今更(2025/09/08)知った さかもと まる がオマージュとして書いた作品です
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!テーマもさることながら、描写のじっとりとした丁寧さが秀逸
ホントに、描写がいい意味で気味が悪いんです。
ホラーにとって、重要なのは「これから怖い何かが起こりそうな雰囲気作り」です。
いきなりびっくりさせるだけなら、それこそ子供騙しな「いないいないばあ」で十分ですからね。
ですが、こういった「怖さを段階的に作っていく過程」というのは、かなりの技量を要する技術です。
その場の明るさ、湿気、臭い、音、風の強さ、他に動くものの有無……そういった雰囲気というものがよりリアルに描けなければならないわけですからね。
この作品は、その点かなりじっくりと、そしてじっとりと演出しています。
実に雰囲気が出ています。
ただならぬ雰囲気にどっぷり浸りつつ、主人公の身に何…続きを読む - ★★★ Excellent!!!観測する行為が確定するものは果たして何なのか。SFチックなホラー。
観測する行為が何かしらの物事を確定するというお話は比較的SFであるテーマですが、なるほどホラーにするとこうなるのか。
SFではない現代物ではありますが、用いている理屈はそういうところで担保している感じでただひたすらに怖いというよりも主体的行為そのものがホラーになる展開でジワジワと滲み出るホラー作品です。
少しなつかしさを感じる、その意味で由緒正しい奇を衒うことのない王道のホラーだと感じます。その点、「怖がらせよう」というよりも「読めば勝手に背筋が寒くなる」というホラージャンルの原点のような作品。